• 2017年06月12日

あまりに高額なら契約は無効の可能性も!?「商品の金額設定に関する法律」について弁護士に聞いてみた!

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2017春ドラマ「100万円の女たち」。人気ロックバンド『RADWIMPS』の野田洋次郎さん主演の深夜ドラマです。主人公と同居する5人の女性の素性が一人ずつ明らかになっていく展開など、視聴者の頭を悩ませ、そしてドキドキさせてくれる作品です。

さて、同作では主人公の家に同居する事になった女性たちは皆、主人公に対して月に100万円の家賃を支払っています。この同居のきっかけとなった「招待」が物語のもっとも根本的な謎なのですが、今回それは置いておくとして。この、家賃100万円という破格な設定、これって現実的にあり得るのでしょうか?

もちろん都内の超豪華タワーマンションなど、それ相応の価値が明確であれば良いのでしょうが、そうでない場合の金額設定は、売主側でどこまで自由に決められるものなのでしょう?あまりに法外な金額で売買が成立した場合、成立後に実は詐欺に当たるなんて事はあり得ないのでしょうか?

今回は、そんな「商品の金額設定」について、法律の観点から少し掘り下げてみたいと思います。今回、「商品の金額設定」について教えて頂いたのは、アディーレ法律事務所の岩沙好幸先生です。






ただ、2点注意することがあります。1点目は、あまりに高額すぎると、公序良俗つまり社会通念に著しく反しているということで、売った後で契約が無効になる可能性があります。

2点目は、その商品の売買を仕事として続ける場合に、元も取れないような安すぎる金額で売ることは、他の業者さんの仕事を妨害しているとして許されません。この場合は、独占禁止法違反などにあたる場合があるので気を付けてください。

フリーマーケットは、個人が、その日のみ売買をするということで、どのような値段設定も許されているということですね。





一方、宗教法人が石ころを販売する場合、問題になることがあります。これは、宗教法人がその石ころを「病気が治る石」「持つだけでお金が入る石」など、ありもしない効能を付加価値としていることがあるからです。

契約の内容を自由に決定できるという日本の法律の原則は、判断するための正確な情報があるという前提のもとに成り立ちます。それゆえに、販売される物に対しての正確な情報が与えられているかどうか、というところで問題となるかどうかが分かれることになります。





もっとも、産地がどこであるかなど、購入するに際して重要な情報について嘘をついたりすると詐欺や錯誤になる可能性があります。過去の事例では、展示会場の個室において5時間もの長時間にわたって、支払えないので購入できないと述べている消費者に対して、通常の流通価格の約3倍から約5.7倍の価格の絵を、「希少価値がある」とか「社員割引にするから月々の支払い額が安くなる」などと虚偽の説明をして販売したものがあります。この事例では、総合的に商道徳を逸脱し、公序良俗違反に該当するとされました。100万円のほうれん草も、事前の説明の内容や販売方法によっては公序良俗違反になることもあり得ますね。

一方、もし後で返品されると、信用して売った売り主からすると、信頼を裏切られることになりますよね。そこで、売り主としては、返品を申し出られたときは、購入時にしっかりと情報を提供していること、それゆえ契約を取り消したりできないことを説明する必要があります。しかし、当事者での交渉はこじれることが多いので、何かあれば弁護士にご相談することが大事かと思います。





まず、事業者は、結託して価格を釣り上げることや、採算が取れないくらいに価格を落とすような商品販売は禁止されます。また、事業者が、消費者個人が一方的に不利益となるような契約をしても、その契約は無効となります。

次に、宗教法人も商品販売すること自体は禁止されないのですが、あくまでその宗教法人の目的の範囲内で許されています。もっとも、この目的の範囲というものが、広く認められているので、現実には宗教法人の目的に反した商品販売というものはほとんど存在していません。

最後に、取り扱いがモノであってもサービスであっても扱いは通常変わりません。ただ、サービスや労働というものは、人の行動を対象とするので、奴隷契約のような、人の尊厳を著しく傷つけるような契約は、公序良俗として無効となります。